1987年にスタートして以來、ディスコが毎年開催している、日英バイリンガルを対象とした就職フェア「ボストンキャリアフォーラム」。今やバイリンガルと企業をつなぐ世界最大規模のイベントとして注目を集めている。非鉄金屬メーカーB社も、グローバル人財との出會いを求めて、毎年このイベントに參加している企業のひとつ。幅広い事業內容と確かな技術力で國內外の高いシェアを誇る一方、就職市場ではBtoB企業であることから學生への認知度の低さが課題となっていた。
B社からボストンキャリアフォーラムでの広報活動を強化したいという相談を受けたのは、擔當して2年目のこと。相談事も多くなり、信頼を得られているという実感が生まれていたのと同時に、より良い提案で先方の力になりたいと思っていた時期でした。クライアントからの要望は當日のブース裝飾を工夫することで、學生の注目や関心を引き、ブース訪問者を増やしたいというもの。しかし私は當日だけでなく、イベント開催前からPR活動も併せて行った方が効果的であると考えました。そこでイベントに來場する學生が閲覧するWebサイト上で、企業の魅力を紹介するコンテンツの制作を提案しました。プレゼンには以前グローバル企畫部に在籍していた上司にも同席してもらうことに。ボストンキャリアフォーラムを知り盡くした部長とともに、ブース裝飾の配置やイベント開催前からのPR活動の効果などを提案した結果、プレゼンの場では大好評をいただき、受注に至りました。
B社の最大の課題は、學生に対し社名の認知度が低い點にありました。少し調べれば日本を代表するグローバルメーカーであることは明らかにわかりますが、BtoB企業であることからそのことが學生になかなか伝わらず、採用できる機會を逃していたのです。昨年まで使用されていたブース裝飾も、社名ロゴだけのバナーなど、パッと見て何の企業かわかりにくいものでした。そこでまず、ブースの壁面裝飾にはB社の主力商品である自動車やスマホ、電線などのビジュアルを用いて、遠目からでもメーカーとわかるデザインを提案。また、Webのオリジナル畫面では學生へのアンケート調査をもとに、學生の興味が強い海外駐在経験者の割合や海外拠點數などを數字で明確に示し、グローバルでの競爭力の高さをアピールしました。今回の提案はまだほんの足掛かりにすぎませんが、今後もクリエイティブの力でクライアントの認知度をどんどん上げ、クライアントが求める“人財”との出會いの創造に貢獻していきたいです。